最終的には私は本当は眠りたくないのでは…とさえ思ったが、考え過ぎて脳はクタクタ。0時半を過ぎ、遂に観念して睡眠導入剤を飲んだ。人生二回目。みんなが飲むことになっている手術の前の晩も飲まなかったのに、術後の寝たきりの時、腰の痛みに耐えられず、初めて服用したのだった。
マイスリーのジェネリック「ゾルビデム」。濁点だらけ、なんて恐ろしいネーミングなんだろう!この言葉を連呼するだけで呪いをかけられて眠れなくなりそうだ。飲んでから何かをすると、幻覚を見たり異常行動をすることがあるとネットで知ったので、服用後は目を閉じ、人形のように固まって大人しくしていた。が、なかなか眠気は訪れず、これはもしかして酒飲みには効かないのでは?と思い始めた、その後の記憶がない。
5時半に目が覚めた。心配してたふらつきはなかった。iPhoneを手に取って、ヤフーニュースでオリンピック開催都市が東京に決まったと知り、悪い夢かと思って起きたら現実だった…。あり得ない。私なんかが声高に言わなくたって、そんなこと世界が許さないと思っていたのに。狂ってる。
でもこれで、日本においてだけでなく、世界的にも“狂ってる”のは、私たち危険厨、放射脳だということが認定されたわけだ。原発も抗がん剤もオリンピックもみんな同じ。潤う人がいる以上、真実は知らされず、下々の民に本当の利益がもたらされることはない。人の命なんか、どうでもいいのだ。
落ちる。
でもずっとそうしてる暇はないので、せっかくの一人のチャンス、原稿を書くことにした。
昼に家族が来てくれた。15時半頃、耐えられず少し眠った。その後、軽く散歩して有機珈琲を飲んだ。それ以外はずっと原稿。夕食でやめようと思ったけど、Aちゃんもまだ帰って来ないし、あと少しでひと通り雑に書き終わるので、モヤさまも忘れて頑張った。
で、終わった。写真は病室からの夕暮れ。美しすぎて、しばし原稿の手を止めて見入った。

Aちゃんが心配になり、LINEしてみたら、速攻でOK牧場のスタンプが返って来た。術後3日の例のあの子は、担当医に勧められて博多まで乳癌の勉強会に行っちゃったし、今日は他人の心配ばかりだ。
やっと寝転がってテレビを見る。池上彰のシリア情勢から、NHKの震災ビッグデータに切り替えた。最初は興味深く見ていたけれど、福島の桃のあたりから、恐ろしいプロパガンダに思えて、気分がわるくなった。Twitterのつぶやきを解析したら、肯定派が50パーセントを超えているんだって。否定派のオピニオンリーダーが最近、福島まで実際に桃を食べに行ってかぶりつくなど、肯定側に寄った発言をしてるんだって。
ここでもまた、少数派であることを見せつけられた。
私がしたことは、そんなにいけないことですか。自分たちだけよければいいと、罪悪感がないとでも、思ってるんですか。
ああ、この国にいると、頭がおかしくなりそうだ。かと言って、世界のどこにも行き場はないと、今日ハッキリしたわけだけど。
ものすごくポジティブにとらえれば、とりあえずオリンピック開催までの7年間は日本が崩壊することはなさそうで、フクイチに関しても世界からの監視が強くなるということ。7年の間に海外へ出る準備をすると言っていた友だちがいたが、賢い。
7年…哀しいかな、今の私は、とにかく自分の命を長らえることが目標だ。でもせめて子どもたちには、世界で生き抜く術を身につけさせなくては。