ダーは事務所泊。
旅行の準備と仕事でバッタバタ。
午前はまだ余裕があった。ライフ開店までまたまた金王神社。なんとなくおみじくを引いてみたくなり自動販売機に100円を入れると「中吉」。恋愛の項には、「激情に身を任せると悔いることになる 信心を」と書いてあった。神はなんでも知っているってか。ちなみに旅行はよし、と。
ライフにて食料買い出し。本当に何もない島なので、簡単な朝御飯くらい自分たちで食べられるようにレトルトなど購入。そうそう、結局仕事で直島はキャンセルし、犬島だけの旅行予定だ。
代理店に、今日中に企画とラフを送ると言ってしまった(それもこちらの我が儘で延ばしてもらった)サイトリニューアルのデザインラフ進行状況を確認しに事務所へ。TOPのイメージが違うので修正してもらう。その他にもテキスト中心に細かな修正がいっぱい。農場主は仕事は速いが、ブラインドタッチはできないし、ショートカットをほとんど使わないので作業に時間がかかる。こっちは早く上げてもらいたいものだから、原稿変更など「ここでいま、あたしが打つよ」と言うと、「何秒で?」と聞かれる。「なんでよ」と聞くと「忙しいから」。「わかった、他の仕事したいんでしょ?」と譲る。ダーがこういう時間的なことを言うのは本当に珍しいのだ。聞けば、来週月曜日にプレゼンが3本も重なっているのだとか。お疲れ様です。でも結局は、彼が自転車でメガネ屋へゲラを届けるあいだに、私が彼のPCで書き上げた。
バトンタッチ。今度は私が自転車にまたがり、ライフで買った食材を手に帰宅。野菜が大量に余っているので、その処理のためだけにサッポロ一番味噌ラーメンを作って食べる。汗だらだら。そして気付いたらもう14時! ガク散歩。
農場主から送ってもらったPDFのラフを企画書に貼り付け、解説を書いていく。先日作った分とあわせて全11枚。なんとか17時過ぎに終わり、クライアントに送信。
とびひの件が気になるので早めにカズ迎え。担任の先生に、実はとびひは登園許可証が要る疾病だと聞かされる。えーっ!? 本当だ、出席ノートに書いてある・・・。確認しなかった私も悪いけど、朝、受診結果を説明したんだからそのとき言ってくれればいいのに・・・。「お医者様はいいとおっしゃったんですよね?」と聞かれ、なんだか私が誤魔化して登園させたみたいで嫌な感じ。一気に気分が重くなる。(いま思えば、先生は朝の時点では、バッグに当然許可証が入っているものだと思っていたのかも)
園を出たところでダーから電話。サイトのコーディングの件、ちょっと気になっていたところが解決してスッキリ。ふー、山あり谷ありだ。
差し入れを尋ねると「そば?」と聞かれたので3人で事務所近くの蕎麦屋へ。途中、後ろの席に座った父娘。子どもに対する態度が高圧的で嫌だなぁと最初から思っていたが、途中でケータイが鳴った。外へでるおやじ。大きな声で誰かと口論。しかも「あなたね、それはしかし!」と感情とは裏腹に口調が丁寧だから余計に気持ち悪い。延々、終わらないのでたまりかねて遂に外へ出た娘。当然、戻ってきたおやじに叱られる。
カズは何度も振り向き、ダーに注意されていた。カズも私と同じなんだと思った。たぶん、他人の感情の機微に敏感で、特に不穏な空気に弱いのだ。私はおやじが話しているあいだずっと胸がどきどきして、食べているものの味なんかわからなかった。
ふと思い出して、母から聞いた父の話をダーに。父と隣家は、犬の鳴き声の件でずっと揉めているのだが、先日隣家に住む娘(20代)が、件の老犬に道でおしっこをさせていたところ、そこを通りがかった父が道路に唾を吐きかけたのだそうだ。実は以前にも隣の家の庭に石を投げたことで怒鳴り込まれている父、当然今度も母と娘が乗り込んできた。結局、母が翌日謝罪に行ったそうだが、その日の夕方、父は母に電話をかけてきて「俺、謝りに行ったほうがいいかな・・・」と。「謝るくらいなら最初からやらなければいいのに」とダー。「なに言ってんの!? それがキレるってことじゃん。カーッとなるとそのときは自分を止められないんだよ。だって、病院の待合室のソファにリモコン投げつける人だよ、この子の見舞いに来たときに! 駆け回る子どもがうるさいからってその子の親に“このブタ娘が!”とか怒鳴って!」と一気にいうと、「いつか訴えられますよ」と静かに言った。私は父とそっくりだから、彼の気持ちがわかるのだ。しょっちゅう様々な事象にキレてるし。
なんでこんな変人な父を、私は好きなのだろうと思う。偏見と妬みと僻みだけでできている母より、ずっと健全な気がしてしまうのだ。いつか認識が変わる日が来るかもしれないけど。
父からは世界一愛されていると自認している一方で、あの人は子どもになど、何の関心もないのだろうと思うこともある。自分が子どもを育てるようになってから、いつか本で読んだ「ダブルバインド(二重拘束)」という心理用語がずっと気にかかっている(詳しい意味は調べるのが怖くて放置してある)。私はカズにやってしまうのだ。「あっちいってろ!」と言った次の瞬間、抱きしめて「大好きだよ」と。もちろん私は父に邪険にされたことなどないけれど、なんかこう、意識の奥のほうで矛盾するふたつのものを彼に抱いているような気がするのだ。
ものすごく飲みたかったのに馴染みの蕎麦屋だからビールを頼めなかった。ダーには「そんなの全然!」と今日も軽蔑のまなざしで見られたけど、「取り皿をもう一枚ください」とかそういうことも私は言えない。だっておばさんが気がきかないことを指摘してしまうような気がして。そういうところを気にするのだ、私という人間は。帰宅後、すぐにワイン飲んで一服したかったがやるべき家事が終わらず、次に時計を見たのは22時! 慌ててカズを寝かせ、朦朧とした意識で赤ワイン飲み始めた。
i-Podで音楽聴きながら就寝。
ダーは今夜も泊まり。カズは眠る前、「パパがいなくてさびしいのよ~」と言ってまた目をこすっていた。