月曜日。
こんな日に限ってまったく起きる気配のないあっくんを叩き起こし、いつもより1時間も早い8時過ぎ、急いで保育園に連れて行く。集合時間に間に合うか、ドッキドキ。会社勤めのママは毎日、こんな緊張感の中、子どもを送って出社しているのか…。頭が下がる。しかし台風がそれていて自転車で行けたから助かった! これでまたコインパーキングの空きなどを気にしていたら、精神的に大変なことになってた。ったく、プレッシャーに弱い。
そう、今日はPTA主催の講演会なのである。そして、実行するのは、私を含む委員会のママたち…。
私はただ一人カメラ担当なのでここでも一匹狼だが、準備等は当然、みんなで行う。金曜日にほとんど終わっているとはいえ、お茶を出すタイミングやお花をどこに隠しておくかなど、細かな調整がたくさんある。こういうイベントごとって本当に大変なんだなぁ。いつものっかるばかりで、わからなかったけれど。
講師は、子育てアドバイザーの先生。1時間半、芸人顔負けのネタ満載、ぶっつづけのマシンガントーク。詳しく書くと学校がバレちゃうから書かないけど、とにかく、「イライラするのは子育てが順調な証」という持論の展開に、普段自分のダメ母加減に自己嫌悪ばかりの私は涙が止まらず、途中、何度も笑いもしたが、ほとんどずっと泣いていた。
そして私以外にも泣き笑いしているママはたくさんいた。講演への参加意識を盛り上げるためか、先生がトークの合間にかなり頻繁に皆に手をあげさせるのだが、「何回おなじこと言わせるの!」と子どもを怒鳴り散らしたことがある人、寝ている子どもに向かってごめんねと言ったことがある人、その翌朝また同じように怒鳴ったことがある人、私と同じようなママが、たっくさんいた! つまり、私はちっとも異常じゃなかったということだ。私はママ友がいなかったから、そういうことを告白し合う機会がなかっただけで、みんな同じなんだな。これでいいのか、悩みながら、子育てしてる。それがわかっただけでも、大いなる救いだ。
あと、一番上の子が神経質に育ち、二番目以降がだんだんとたくましくなるのは当然という話。だって、最初の子の時は赤ちゃんが寝ていたら起こさないようにそーっと歩くけれど、二番目の時は眠ってる横でガーガー掃除機をかけ、三番目に至っては「あら起きてたの?」となるでしょう(笑)と…。どこかへ散歩に連れだしても、最初の子はママは後ろからおっかけ回すけれど、二番目以降はほうっておく。こんなふうに育てられ方が違うのだから、性格が違ってきても仕方ないのだと。そして、一番上の子については中学、高校、社会人、大きくなっても、いつまで経っても心配ごとが尽きないそうだ。すごくよくわかる。そして、下の子ができたために甘えられなかった上の子は、思春期に逆に手がかかったり、成人してまでも甘えてくる時があるのだそうだ。これもすごくよくわかる(カズのことだけではく、私が第一子だから)。
一番印象に残ったのが、「神がかった婆ちゃんの話」。あるお祭りで先生が見かけた光景。お母さんが4歳くらいの子を連れて屋台の中を歩いていた。りんご飴を買ってとねだる子ども。「買って!」「ダメ!」「買って!!」「ダメ!」の応酬が続き、最後は、「なんで言うこときかんの!」と言って頭にゲンコツ。わーんと、泣く子ども。一方のお婆ちゃん。同じように同じくらいの年齢の子を連れて歩いてきた。同じようにりんご飴をねだる。「買って!」「おいしそう~やな~」「買って!!」「欲しい~な~」。このやりとりだけで見事屋台の前をスルー。そしてその屋台の前から離れた時、抱き上げて、子どもとしっかり目と目を合わせ、「いいか、よく聞け。あれは毒ぞ」。子どもすんなり納得…という話。
結局、同じように子どものことを思って、同じように物事を禁止しても、やり方があるということだ。婆ちゃんは70年分の知恵があり、若いママはそれだけの知恵がないから、正攻法でいくしかない。親は責任があるから、子どもに厳しくなって当たり前。当然なのだ。そして、親に怒られた時に逃げ場となるジジババの存在の大切さ。先生は子育てには祖父母や地域の人々の関わりが絶対に必要だ、と言っていた。私もそう思う。白金に住んでいた時、泣き止まないあっくんに、「男の子はそのくらい元気がなくちゃ!」と言ってくれたり、抱いて歩く度に顔を覗きこんで笑ってくれたりすることがどんなに嬉しかったか。その時はなんとも思わなかったけれど、祖父母や周囲の方々に、随分助けられてきたのだ。
講演後、会議室でお昼を食べながら講演後のミーティング。私と同じく、食べることに執念を燃やしている人がいて、みんなで注文するお昼が某チェーンの安い弁当から無添加自然派パンに変更となったので、実は今日のお昼をすごく楽しみにしていた。カレーパンも、黒糖あんパンも、ぶどうパンも、すごくおいしかった! 会議中、私にしては珍しく、ずっと頭が痛くて参ったな~と思っていたら、私同様何度も目をハンカチで押さえていたママが「泣いたから頭が痛くて」と言っていたので、そっか泣きすぎなんだと気づいた。
帰宅後、疲れて眠る。学校から帰ったカズは珍しく、親友くんではない子と約束したと言って3DSを持って遊びに行った。しかも、カズをつねった子。子どもの人間関係なんて、そんなもんなんだよな~。
ダーから校正が上がったので、夕方から、忙しい。おかずは「kei」の唐揚げをテイクアウトした。色々買って試したけど、うちの近辺ではここが一番おいしいことがわかったので。ごはん、唐揚げ、水菜とトマトとコーンのサラダ、玉ネギとじゃがいもとワカメの味噌汁。私とカズは昨日の栗ご飯、唐揚げを食べなかった私は、いただきものの秋刀魚を一匹。
食後、本格的に仕事。家事の時間が惜しいので、お風呂洗いはカズに頼んだ。イライラしている私を察したのか、あっくんが、「ママかわいいね~。そういうふく、きてるの見たことない。かわいいね~。よくにあうよ」と言ってくれた。
夜の入浴も子どもたちだけで。「ママまだやることあるから2人で先に寝てて」と言うと、別室で机に向かって作業している私に、おやすみのタッチをしにきてくれた。カズにタッチ、あっくんにタッチ。続いてあっくんが、「犬ちゃんもタッチだって」とIKEAのふかふかのぬいぐるみの手でタッチしてくれた。ありがとう。
校正して、差替原稿を書いて、赤字をスキャンしなきゃならないのに、もう目を開けていられない。疲れ目で乾燥している上に、泣きすぎてまぶたが腫れているからだ。それでもよろよろと作業し、なんとか上げて、1時半就寝。