結局、抗がん剤投与による免疫力低下中の肺疾患が引き金でしょう。抗がん剤さえしなかったならば、こんなに早く亡くなることはなかったのではないか、と思えてならない。
種類により多少の違いはあるにせよ、抗がん剤により、私はほんの数ミリの切り傷でさえも、治せない体になったのを経験したばかりだ。しかも、たった一回の投与で。
万が一、肺に炎症など起こしたら…考えるだけでもゾッとする。
んで、それは、めちゃ弱ってる今の自分には無縁の話ではないわけで。
つい抗がん剤を悪者にしたくなるってもんです。
偉大なる人物の訃報に自分の不安を重ねることしかできない今の自分がもどかしい。
役者としての彼の芝居も、歌舞伎を世間一般に、そして世界に広く知らしめた功績も、心から尊敬しています。今日、訃報に落涙したのも、もうあの芸が見られないのだという残念さが大きい。ご存命中に生で見ておいて本当に良かった。特にコクーン歌舞伎は、芝居が苦手な自分でさえも、あのライブの高揚感が忘れられず、また来年も観たい!と、自力でチケット取ろうとしたくらいなので。
しかし、演じてる時の表情と対象的でどうしても忘れられないのが、あの、初孫のお宮参りの時の表情だ。土気色がかった、やつれたとはまた違う、生気のない顔。鏡に映った今の私の顔そっくりで、正直、恐怖を覚えた。
薬により、どんどん、どんどん、体が、蝕まれてく。
癌を早期発見し、手術さえすればという考えですぐに取って、その後、再発の不安を抱えながら、つらい治療を続けながら生きる人生と、癌と知らずに思うがままに生きて、気づいた時には末期で余命一年と診断される人生では、同じトータル5年なら、どちらが幸せなんだろう。
実は、前者のほうが早く亡くなることだって多いわけだし。
ああダメだ。散々考えて、それでも決めかねて、最後は「治験の審査に通ったら…」という、完全に天に定めを任せる感覚で決めたのに、やはり抗がん剤に否定的になってしまう。
それだけ参ってるということです。