カズも私と同じ5時過ぎから起きていた。日の出を見ながら露天に入るのだそうだ。
あっくんはまたバイキングに不機嫌。「あっくんなんにもたべない。きのうとおなじみたいに、おなかばくはつしそうになるから~」とのこと。でも、「パンあるよ。砂糖のパン食べる?」と聞いたら、「たべる~!」と小躍りした。
午前、バスで「うみたまご」。地元九州では有名な水族館で、一度来てみたかった。あっくんは、エイを下から見て「なめこみたいね」と言い、ウミガメのことを「いじわるな目をしてる」と言っていた。カズはかつての油壺でのイルカとの交流を覚えていたようで、自ら積極的に呼び寄せていた。得意そうな本人は気づいていないが、呼んでなくても、実は本当にあんたに寄って来てるんだよ。私は大好きなセイウチだけ見られれば満足。カズが、泉ちゃんだって!というので説明書きを見たら、本当に一匹そんな名前のセイウチがいた。

次は、道路を挟んで向こう側にある「高崎山自然動物園」。野生のサル山。ロープウェイを降りたらそこはサルだらけで、これがまたキーキーと互いに呼応してウェーブのような、なんとも気味の悪い壮大な鳴き声を山に響かせる。カズと私がこの音とウンコに参ってしまい、早々に退散。しかし、伊豆の波勝崎のサルと違って人を襲ったりしない行儀のよいサルたちだった。でも、よく考えたら、彼らの縄張りに私たちがお邪魔してるんだもんな、悠然としてるの当たり前か。心配していたが、帽子を取られなくてよかった。
午後は、別府温泉。あちこちで立ち昇る湯煙に興奮。人通りの少ない裏路地の湯治場の風情もよかった。

目的は別府地獄めぐり。最初はちょっと見て帰るつもりだったが、子どもたちがスタンプラリーをやりたがったので、結局、8ヶ所全部を巡ってしまった。
ゾウにエサやりができる地獄にて。他の子どもがあげている様子を観ていたら、エサのビスケットをなかなか投げないのでゾウが怒ってツバを吐き、私たちにかかった!こういう時にビビってギャーギャー騒ぐのはカズである。あっくんは普段はうるさいが、旅行では割とマイペースであった。一度、3段くらいの階段から転げ落ちた時も、見事な受け身で全身無傷。ころころと転がった後、すくっと立ち上がって何事もなかったように歩き出した様子があまりに格好よくて、カズと私でしきりに感心した。本当に仮面ライダーみたいだった。
地獄は、坊主の頭みたいのがボコボコ浮いてくるのと、コバルトブルーのが圧巻だったかな。血の池地獄は血の色じゃなく茶褐色で迫力なくてがっかり。最後、アイスを食べながら、足湯に私とカズだけ浸かった。
しかし、足の速い私がストレスを感じない程度の速さで歩き続けたにもかかわらず、一度も抱っこと言わずに自分で歩いたあっくん偉い!そして、私に代わり、一日のほとんど、重いリュックを背負いながら愚痴も言わずに歩いてくれたカズも偉かった!私も一日歩き通せたこと自体が自信になった。温泉が効いたのか、実はこの日、手足のこわばりをほとんど感じなくなっていた。
帰りは急ぎたかったので、タクシーで亀川駅へ。
「亀川に停まる特急なんかないでしょう」と運ちゃんに言われたのだが、来る時、確かに停車したのを覚えていたので、改札の人に聞いたら、「いま来ますよ!」とのこと、慌ててホームまで走る。博多行き特急に滑り込みセーフ!しかも車内で指定をとれた。なんてラッキーなんだろう!!!
あっくんはすぐに爆睡。ほっとしたのと、空腹なのと、いや昨晩の飲み過ぎもあるのかもしれないが、やがて胃がシクシク痛み出した。私は一度胃腸炎をやっているのだが、それに近い感じのヤバさ。寝起きのあっくんが猛烈に機嫌が悪く、しばらくして自らおもらしを告白したので、トイレで着替えさせるなどバタバタする中で、なんとか痛みをやりすごせた。
帰宅し、ダメもとでマヌカハニーを飲んでみたら、痛みが8割がた引いたので驚いた。ネットで調べてみたら、ピロリ菌を除去するくらい、マヌカは胃腸に効果のあるハチミツだったのだ。ちょっと半信半疑の面もあったけど、本当にすごいなぁ。
夜、カズが布団に伏せていた。「どした?」と声をかけると、「たのしかった…!」と号泣。「そうね、カズはあっくんみたいにケロケロしてないもんね、もっとじっくり楽しい時間を味わいたかったね…」と言ったら、わんわん泣く。そのうち、「また春休みに行きたい…!」と嗚咽し始めたので、「それはないよあんた!」と心の中で突っ込んだ。ママは国内外含め、まだまだ行きたい所がいっぱいある。同じ場所に二度行っている時間はないのだ。
温泉を飲んだのがいけなかったのかな…などと、胃の痛みを気にしながら、22時半過ぎに就寝。