昨日私を少しだけ救ってくれた言葉。「老いの荷物は神の賜物」。ブロスのコラム中、プランナー箭内道彦さんとの対談記事で樹木希林が言っていた。彼女は乳がんから転移した全身がんを告白して話題となった。語ることも飄々としてる。ホルモン治療の薬も飲むのやめちゃったんだってさ。
で、出典を調べたら、これがなかなかいい詩でいたく感動した。東京イグナチオ教会の主任を務めたイエズス会のヘルマン・ホイベルス神父が『人生の秋に』という書の中で、南ドイツの友人からもらったとして紹介している詩だそうだ。
「最上のわざ」
この世の最上のわざは何?
楽しい心で年をとり、
働きたいけれども休み、
しゃべりたいけれども黙り、
失望しそうなときに希望し、
従順に、平静に、おのれの十字架をになう。
若者が元気いっぱいで神の道を歩むのを見ても、ねたまず、
人のために働くよりも、
謙虚に人の世話になり、
弱って、もはや人のためんに役だたずとも、
親切で柔和であること。
老いの重荷は神の賜物、
古びた心に、これで最後のみがきをかける。
まことのふるさとへ行くために。
おのれをこの世につなぐくさりを少しずつはずしていくのは、
真にえらい仕事。
こうして何もできなくなれば、
それを謙虚に承諾するのだ。
神は最後にいちばんよい仕事を残してくださる。
それは祈りだ。
手は何もできない。
けれども最後まで合掌できる。
愛するすべての人のうえに、神の恵みを求めるために。
すべてをなし終えたら、
臨終の床に神の声をきくだろう。
「来よ、わが友よ、われなんじを見捨てじ」と。
※転載おわり
老いを病に置き換えればいい。老いも、病も、これまでできたことができなくなることである。でも、そのことによって新たに見えてくるものがたくさんあるのだ。決して負け惜しみではなく。
心身の痛みは確かにつらいが、わめいたり抗うことなく、できる限り穏やかに受け入れてみるのもいいかもしれない、私にもできるかもと思った。
結局、私を救うのはいつも言葉だ。