コトノハマニア

言葉を紡いで生きていく

抗がん剤FEC 2C 1日目

個室ではないので、入院生活が快適であるか否かは、同部屋のメンツによって大きく異なる。

前回は本当におしゃべりが楽しくて、別れるのが寂しいくらいだったが、今回は、隣は会話も成立しないくらいの、おばあさん。向かいはテレビを見ながら独り言を大声でつぶやく、私の苦手なタイプだった。

だから話しかけもしなかった。夕方、互いにブラインドを下げる時までは。

再発なのだそうだ。6年前に全摘して、抗がん剤FEC6回の後、ホルモン治療を5年。昨年12月にあと5年ホルモンを続けるか、止めて様子を見るかを医者から聞かれた。自分はもうトシだから再発はしないだろうと、治療中止を選択した半年後、脊髄や肺、肝臓などに転移が見つかったのだそうだ。

再発転移後、抗がん剤のタキソをやったので髪が抜けている。しかしタキソも、もう一種の抗がん剤も自分には効果がなかった。だから、放射線治療を受けるために他から転院してきたのだそうだ。

他の多くのがんと同じように、乳がんも、再発したらもう完治はしない。様々な治療方法を試しながら、がんとともに生きるしかないのだ、糖尿病みたいに。

その他、人参ジュースや乳がんと牛乳のこともご存じで、今まで会った人の中では知識をお持ちの方だった。でも、やっぱり、再発の話は、亡くなった人の話の次にこたえる。

そして偶然だけど、今宵私が読んだのは、鹿島田忠史『がんを再発させない5つの習慣』。がんの原因は、低体温・低酸素・高血糖。やっぱり私の呼吸下手は発病と大きく関係していそう。そして低体温と高血糖を作り出すアルコール…。

さらに、先生は、がんになりやすい性格として、基本的におとなしく争いを好まず自己主張もしないが、妙なところにこだわりがある、リス型性格を挙げている。

読む前から内容がわかったような気になって、どうかな?と思うタイトルだったが、呼吸、食事、運動、ストレス管理、生活環境の5つの側面から、がん再発防止を具体的に解説した良著だった。

夜20時過ぎ、担当S先生が寄る。採血の結果、白血球、肝臓、腎臓、貧血ともに問題なし。しかし、丈夫な体だと、つくづく感心する。

そうそう、昼間、針を刺す名医と評判のN先生が来て、血管の状態を見てくれた。あと一回くらいイケそうかな?とのこと。血管が細い人は一度薬が通っただけで血管が固まって次から使用できなくなる。そのくらいの劇薬なのだ。あと、前回退院後のことを聞かれたから答えたら、脱毛とその程度の熱は、想定内だから全然問題ないと言われた。

予想通り、消灯を待たずに、2人ともいびきをかいて寝ている。