コトノハマニア

言葉を紡いで生きていく

抗がん剤FEC 3C 8日目

布団の中から包丁のトントンという音を聞く。起きたら昆布のおにぎり、大根の味噌汁、ほうれん草とベーコンの炒め、シャウエッセン、卵焼きが用意されていた。ダー作。昆布のたっぷりな感じとか大根の細かい切り方など、いちいち私が作るのよりおいしかった。

うとうとしている時から笑い声がうるさいなぁと思っていたら、カズが、録画した「バカ殿」を見ていた。あとで起きてきたあっくんも一緒に見てケラケラ、ダーもニヤニヤ。

すぐにあっくんの「マーマ!ゲームしちゃダメだよね!」というおねだりが始まる。お休みの日だから許可。男どもはゲームの前から動かないので、暇だし、体(特に下半身)が重いから動かしたくて、ひとりで散歩へ出かける。

室見川沿いを歩く。最初はしんどいのだが、15分くらい歩くと軽いランナーズハイのようになり、体が勝手に動き始める。2つ先の橋まで無理せず往復約3kmを歩けた。実は、ここまで歩けたのは8月の術後以来、初めて。投与後8日目でこの距離を稼げるなんて、前回より明らかに元気なのが証明された。原因はなんだろう、体が抗がん剤に慣れた?

帰り、風が強く、帽子を押さえながら歩く。よく考えたら、いま、帽子がなくなったらものすごく困る。カラスが飛んできて、帽子をつかんで飛んで行っちゃったらギャグだなぁと、無常感あふれる相原コージの漫画を思い出す。

ダーは明日帰る。彼のいる間に買い物に付き合ってもらわなくては! でもその前に、腹ごなし。

一度行ってみたかったパン屋、西新の「ロジウラベーカリー」へ。HPそのままに、パッケージや店の作りが可愛い。ぜんぶおいしそう! たくさん買い込んで、先日の井手ちゃんぽんくらいのお金を使ってしまった…。

お腹が空くと気分が悪くなる。我慢ができず、ゴルゴンゾーラとハチミツとくるみのパンを一人でこっそり車内でがっついて食べていたら、下唇の内側を噛んで傷つけてしまい凹む。免疫力が落ちているいま傷を作ったら、本当に治りにくいし、高熱を伴う感染の原因になるんだってば! いま使っている抗がん剤の副作用には口内炎があり、いくつもできて苦しんでいる人が多い中、私はこれまで免れてきたのに、こんなくだらない原因でなったらシャレにならない。

木の葉モール内の飲食スペースで食べる。サンリブで買った紙パックのコーヒー牛乳をまずあっくんから浴び、次に片付けようとしたダーからもうっかり浴びせられたカズ。怒らない。すごい。私だったら「何すんだよ!」とキレている。

土日は来るもんじゃない。スーパー、八百屋…どこも混んでいてすごく疲れた。

布団にもぐり、iPhone。東京で雪がすごいことを知る。

夜は「ビフテキ屋うえすたん」。赤ワイン一杯。動物性たんぱく質多すぎ。帰ってから下痢。でもこれがいいんだよ、どんどん出せ~!

私の入院中に行方不明となっていたカズの通信表を探す。案の定、私がしまいこんで、あり得ないところから出てきた。ダメだなぁ。頭ボケボケだ。

今夜は父親による散髪@風呂の予定。夜、ダーが温まって子どもたちを呼ぶまで、折り紙。カズはまだ鶴さえ折ることができない。私がいつも酔っ払っていて、折り紙とかお絵かきとか、特に自分が苦手とする遊びに付き合ってあげなかったからだ。今はちゃんと付き合ってあげる。完成したらすごく嬉しそうに「なんだカンタンじゃん」と言って次々と折っていた。