夜は相変わらず眠れない。1時と3時すぎに必ず目が覚めてトイレに行く。
だから朝は眠いのに。
昨日に引き続き、子どもに携帯から電話をかけて延々話しているママ患者の声で目が覚める。今の部屋は廊下の一番奥なので、通話許可区域でないにかかわらず、携帯で電話する人が多いのだ。しかしまだ6時半だよ。カンベンしてくれ~。
この人、前々回一緒だった女性で部屋も知っているのだが、遊びに行って声をかける気にはならない。実は昨日の賑やかしのお友達も初回入院から知っているが、お近づきになりたくないからほとんど話さない。最初ちょっと引っかかる人っていうのは必ずあとで納得できる理由が発覚するものだ。
久しぶりの快晴。
昨日の新入りさんは、言動がチャキチャキしてるのでチャキさんと呼ぶ。昨日ズケさんが彼女を怒鳴った件。どうなるかと思っていたが、ベッドが隣同士の2人、互いに夜中自分のイビキがうるさかったろう、ごめんね、いえいえ…とまず謝り、即、当たり障りのない会話をつなぎ、和解していた。オトナだわ~
一方私は単にうるさい他にも色々とカチンと来る言動があったチャキさんをまだ許せていない。絶対話すもんか!と思っていたが、5時間もかかるという今日の彼女の治療が気になって、つい話しかけてしまった。
癌が神経のすぐ近くにあるため現状では手術ができず、切除可能な大きさになるまで、ゴールの見えない抗がん剤治療を3週間に一回のペースで1年半も続けているそうだ。かなり縮小しているらしいが、それはあまりにも、しんどすぎ! 精神的にどん底すぎて食欲もわかず、9kgも痩せたと言っていた。
さらに話すうちに、彼女は私の2つ上で、ダンナが8つ歳上。しかも神経質で口うるさい攻撃的な妻に、おっとりしてて細かいことに構わない寡黙な夫という、うちとソックリの組み合わせであることがわかり、にわかに会話が盛り上がってしまった。
ここで彼女の薬が運ばれてきたので、私は散歩へ。
ロータリーを渡るところでメールチェックをしたら、今日ホルモンの外来ついでに寄ってくれることになっていた癌ともMちゃんからメール着信。
いまもう乳腺科にいるらしい。いつ呼ばれるかわからない彼女の診察を待ちながら、おしゃべりスタート。
それから昼食を挟み、風呂の時間ギリギリまで、4時間も話し続けてしまった。主に彼女の離婚に関する相談に乗った形だが、あっくんと10日しか違わない男の子がいるので、三歳児子育てのあるある話にもなった。私は基本的にママ友がいないので、こういう話は貴重。どうやったら些細なことに口を出さないで男の子らしくのびのびと育てられるのか、とかね。しかし、乳がん癌患者には、神経質で口うるさい女性が多い。もちろん、真面目で頑張り屋さんという良い共通点もあるのだけど。
未だに毎日メールしているパンダママといい、私は癌になったことで一気に福岡に友人知人が増えたな…
Mちゃんが帰ったあと、急いで風呂。ここでまた壮絶な治療体験を聞く。個人が特定できそうなので詳細は書かないが、抗がん剤の回数が多かった上に、私とは異なる治験薬の副作用で顔一面に赤い小さな隆起状のおできができ、癌を告知された時よりショックだったと言っていた。みんなそれぞれ大変だな~。私なんか本当に軽い。
風呂上がり、少しウトウトしたが、暑くてなかなか深く眠れないので、起きて食堂へ行き、ブログをざっと書く。
知らないおばあさん患者が寄ってきて、「私もパソコンやるんだけど、ここに持ち込んでいいと? スカイプやりたいわ、どうやったらできると?」と聞いてきたのでモバイルルータ等の説明をひと通りした。
夕食のおかず、鯖の醤油焼ともやしの酢の物がチャキさんズケさんに大不評。チャキさんはどっちも食べない!というので、おかずがなかろうと、お気に入りの切り干し大根のキムチを2人に分けてあげたら、「おいしい! これならご飯が食べられる!」と大好評。お役に立ててよかったわ。お返しにとチャキさんから自然食品屋の梅シソふりかけをもらった。ちゃんと葉っぱの味がして、申し訳ないがゆかりより全然おいしかった。
その後、チャキさんが、「子どもの食事は今おばあちゃんが作ってるの?」と尋ねてきたので、母子で東京から避難してきて親戚友人誰もこっちにはいないから今は入院のたびにパパが…とうちの家庭事情を話すと、腰を抜かさんばかりに驚いた。それは他の同部屋メンバー2人も同じだった。そういう人がいると話には聞いていても、皆、実際に会うのは初めてらしい。
で、興味津津の3人にじっと見つめられながら、チャキさんに誘導尋問されるままに、震災当日からの体験を話した。全員、たいへんやったね~と心から同情してくれるところに九州女の情の深さを感じた。
その後もチャキさんと少し話していたのだが、テレビを見ているガヤさんが全然関係ない話題を時々私に唐突にぶっこんでくる。どっちと何の話題で話せばいいのやら。チグハグな感じに耐えきれず、私が離脱。
テレビはつまらなかったが、シェーグレン症候群の話がたまたま見られてよかった。原因もわからず、治療も対症療法しかない、毎日小まめなケアが欠かせないこんな難病に比べたら、癌なんて屁だよ! だって標準治療以外の治療法がすべてを試せないほどたくさんあるし、食をはじめとした生活習慣を改善することで末期でも治った実例も多々あるもん。
消灯後からも延々、2時近くまでiPhoneでブログまとめ。久しぶりに睡眠のゴールデンタイムをはずしてしまった。