カズの頭をなでながら、「誕生日おめでとう!」と言ったら初めて気づいたらしく嬉しそうに照れていた。
本当はすぐにでも今夜のカズのバースデーパーチーの準備にとりかかりたいが、短い原稿の締め切りがあるので、午前は仕事。
午後から買い出し。今日の目標は、カズが好きな赤飯と、ケーキ。ケーキは丸くて、とにかく10本のロウソクを立てられれば、正直、味や見た目はどうでもいい。ただ、添加物と真心の問題で、一からの手作りに限る!
たぶん、母がずっと洋裁をやってたこととも関係しているのだが、正直、私はハンドメイドというものがあまり好きじゃない。だって、どんなに頑張ったってプロが作ったほうが上手、食べ物なら美味しいに決まってるし、第一、もう、その、気持ちが、重い。
だけど、こないだのカズの態度を見て、気づいたのだ。
買って簡単に手に入れられるケーキより、不格好でも、美味しくなくても、ママが一生懸命焼いたケーキのほうが、子どもにとって価値があり、ありがたみを感じるのかも…!?
そこからはあずきを茹でたり、同時進行でケーキの計量をして粉を振るって、時間との戦い。
結局、数十年ぶりに焼くスポンジに自信がなかったのと、手間を考えて、チョコレートタルトにした。タルト型が焼き上がったところで、カズ帰宅。
急いで冷ますためにベランダに出してる様子を見て、虫が入らないかを心配していた。
カズは親友Hくんちへ。
4枚もの板チョコを包丁で刻んで手が痛くなった。
で、結局、仕上げは間に合わず子どもたちと一緒に。あっくんは苺の飾り付けと味見専門だけど、カズは初めての生クリームしぼりに熱中!こんなことで喜ぶんだなぁと。

そして食後、なんとか無事、歌をうたって誕生日を祝うことができた。

ケーキの炎を吹き消す時、カズがこれまで何度も誕生日の時に見てきたのと全くおんなじ、嬉しそうなワクワクする表情をしていたので、まだ小さかった頃の彼を思い出して、ポロポロ泣いてしまった。
おめでとう、カズ。10歳。意地悪なママや暴れん坊のあっくんにメゲず、素直に明るく優しく強く育ってくれてありがとう!