コトノハマニア

言葉を紡いで生きていく

ハセプ治14C/17+ホ66

土曜日。

お店で「サイズはどうしますか?」と聞かれて私が「一番小さいので」と答えた時から、カズが「ちっ!」という不満気な顔をしていたのは知っていた。で、その後、バースデーケーキを取りに行き、メッセージが間違っていないかどうか確認のためにケーキを見せてもらって店を出た時、カズが「ちっちゃ!」と吐き捨てるように言った。

そこまでは我慢できた。

車を運転しながら、諭すように、「あんたバチが当たるよー。ありがとうも言わんで文句ばっかり!」と低い声で言ったら、私の言葉が終わるか終わらないかのうちに「ハイありがと~っ!」と早口で、思いっきりこっちを馬鹿にした調子で言ったので、キレてしまった。

「ふざけんな! あんたなんでそんな我儘に育っちゃったの! どうせ今より大きいサイズを買ったって、もっと大きいのがよかったって言うに決まってる。上を見ればキリがないやろ。世の中には、ケーキを買ってもらえない子だっているとよ!」。バックミラーで見たカズは横を向き、ふてくされていた。

その態度を見ているうちに、怒りがこみあげてきて止まらなくなり、「もうあんたたちと一緒にいるのやになった…!」と言ってしまった。「なんで?」と可愛く聞いてきたあっくんに、「いやな気持ちになるけん!」と言ってしまった。「やーだー!」と言ってゴーゴー泣き出すあっくん(完全なとばっちり)。

「あんた、外でいい子いい子って言われてるけど、全然違うやん!」。いつも限界ギリギリまで働き、倒れこむように眠ってしまうダーの姿が浮かび、「あんたパパがどういう気持ちで…!」と言った後は、もう私も号泣。「会社員の子じゃないやろ。いつもパパとかママが一生懸命働いている姿をあんた見てるやろ! なのになんで、文句ばっかり言うとよ! そんな嫌なら食べなければいい! こんなもの! こんなもの!」と言って買ってきたばかりのケーキをパンチでボコボコにしてしまった。

遂にカズも泣き出し、号泣しながら「ごめんなさい、ごめんなさい~。ありがとうございます。ありがとうございます~」と運転席にすがるようにして繰り返す。

もう一生怒りが収まらないんじゃないかと思ったのだが、ご飯は作らなくちゃいけないし、後から冷静になって考えたら、相手が自分の思うような反応をしてくれないからってキレるのは、やっぱり大人気ない、自分がどうかしていたと反省した。ま、カズの態度ももちろんいけなかったけれど。

本当はSさん指導のもと、S夫妻が露店デビューしている「かなたけの里」に応援に行きたかったけど、小雨も降ってきたし、あまりにも寒くて、やめた。

午後は晴れたので、子どもたちは公園へ野球をしに行き、私は家事の合間に仕事をした。

夜は、ドライカレー(あとは忘れた)。カズの好きなレーズンをいっぱい入れて。それが私なりの謝罪。ぐちゃぐちゃのケーキにローソクを立てるのはあまりにも哀しすぎたので、普通に切って食べた。カズはおいしいおいしいと喜んで食べていたが、やっぱり家の近くの「ベル・エキプ」のほうが生クリームが数段おいしいと思った。それこそ文句ばっかりみたいになってしまうから、黙っていたけれど。