コトノハマニア

言葉を紡いで生きていく

実り多き夜

死を意識せざるを得ない病気が見つかった。仕事を失った。体力が落ちた。容姿が衰えた。家族と離れて見知らぬ他人との生活。うまくコミュニケーションできない自分…

こんなのが一度に押し寄せて、平気でいられる人なんかいない。ミィ姉さんもつらかった術後、自宅で過呼吸になったと言っていた。ホームシックで泣いたという女性も何人かいた。

不安なのは、自信喪失しているのは、自分だけじゃないのだ。

闘病生活に限らない。

仕事も家事も子育ても、私は自分以外がみんな素晴らしくまともで、自分だけがとことんダメなように思える。

なぜ完璧を求めるのか?なぜ他人と比較して優位に立たないと気が済まないのか?そのくせ自己評価が低いのはなぜだ?まだ起きてもいない最悪の事態を想定していつも脅えているのはなぜだ?

私が好んで読んでいた精神分析の世界では、これらすべては幼少期の体験に起因するとされた。でも、森田療法では成功者の言葉を引用しつつ、それはまったく意味がないと言う。過去への扉を閉め、今を生きろと。

自分を許さない限り、他人のことも許せない。

みんな、もろもろ、円滑に行くよう努力してる。帽子と布団かぶって寝てる場合じゃないのだ。

あ、でも人付き合いにはストレスが…ストレスは病気にいちばんよくないんじゃなかった?

でも、逃避行動の結果、あとでクヨクヨして後悔するなら、それも立派なストレスじゃないだろうか。

ま、いちばんいいのは、色々考えないこと。でも今は暇だから仕方ない。