いやはやアラフィフともなるとあちこちにガタが来るもので、今年は歯のトラブルが続きました涙。特に何をしたわけでもないのに、奥歯の銀歯の被せ物がポロッと取れたり、歯ぐきが腫れて痛んだり。
その治療をきっかけに結局、今年は歯医者さんを変えることになりました。
ずっと通っていた地元の歯医者さんに「抜歯しかない」と言われたことに納得できず、取材で出会った先生のお話しに感銘を受けて、転院を決意。結果、歯を抜くことなく完治できたというお話です。
目次:
- 歯医者さんはいま供給過剰
- かかりつけ医の診断は「抜歯」
- 歯を失ったままにすると・・・
- 歯を残す治療方針の医師との出会い
- 歯は抜く必要ないとの診断
- 根尖性歯周炎の治療
- その他の不具合もすべて修復
- いい歯医者さん選びのポイント
歯医者さんはいま供給過剰
ライターをやっていると人に話すと、必ず「専門は何ですか?」と聞かれます。
これまで正直依頼があるまま、健康食品、コスメ、ドラッグストア、観光、ウエディング、IT等々、多岐にわたる業種媒体に書いてきたので、その度に返答に困っていたのですが、最近は圧倒的に歯科系が多いです。ここ数年、院長にしっかり取材して原稿を書いた歯科医院はもう30件を超えました。
歯医者さんっていま、過当競争で本当に大変なんですよね・・・ずいぶん前の記事ですが、ちきりんさんの記事がとても簡潔でわかりやすいので貼っておきます。
かかりつけ医の診断は「抜歯」
きっかけは左下奥歯の腫れと痛みでした。当然、かかりつけの歯科医院に行ったのですが、レントゲンを撮った後、先生がすごい暗い顔をして「ちょっといい?」と個室に私を呼びました。
なに?口腔内の癌とか?嫌な予感・・・
そのくらい深刻な表情と物言いだったのです。
「なんでこんなになっちゃったんだろう・・・」とため息をついた先生いわく、痛みが出ている歯を支えている骨(歯槽骨といいます)が溶けている重度の歯周病であると。しばらく口内殺菌のうがいや痛み止め等を使って様子を見るが、何度も同じ症状がぶり返すようなら、最悪の場合、抜歯しかないと。
「ま、抜いてもたいして噛み合わせに影響がある歯ではないからね!」と今度は軽く仰います。歯を抜いた場合、残った歯にかかる力が何パーセントになるとか、抜歯前提でお話を続けられていましたが、私は聞いていませんでした。
ショックだったのもあるし、これまでの取材で得た知識がババババーッと頭の中を巡り、「いやいや、そんな簡単な話じゃないぞ」と。「できれば歯は抜きたくない!」と強く思っていたからです。
歯を失ったままにすると・・・
むし歯や歯周病などで歯を失った場合の主な選択肢は現在、入れ歯・ブリッジ・インプラントがありますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。
噛み心地や見た目の自然さ、治療で周囲の歯を傷つけないなどの点からいえばインプラントがダントツなのですが、なんせ治療費は平均1本30万!保険はきかないので自費になります。
仮に、抜けた歯を治療しないでそのままにしておくと、どうなるか?(ひとり親医療証などで、うちの経済状況を察しているのか、先生の話だと、私の場合は抜いてそのままになりそうな感じで治療の選択肢は提案されませんでした)
・抜けた歯と噛み合わせる対向歯が伸びてくる
・抜けた歯の両隣の歯が傾いてくる
・噛み合わせのバランスが崩れる(顎関節にも影響)
・抜けた歯の部分の歯槽骨が溶ける(歯ぐきが下がる)
・噛む機能が衰えると胃腸など消化器官に負荷がかかる
・輪郭が変化することもある(しわ、たるみの原因)
その他、抜けた歯の場所によってはうまく発音ができなくなったり、噛み合わせのずれにより本来行われるはずの脳への刺激が減ってしまったり、などなど問題は山積み!
1本くらい歯がなくなっても大丈夫、とはいかないのです・・・
歯を残す治療方針の医師との出会い
で、幸いなことにその後、痛みは増すことがなかったので、そのまま放置しておきました。ただ、腫れは引いていないし、ずっとうずくような違和感があり、体調によっては痛むこともありました。
そんな時に取材で、ちょっとこれまでの先生とは違う!と思える先生に出会ったのです。これまでライターとして何十人もの歯科医師に取材してきたのに、初めて聞く治療法をいくつも提供していたり、とにかく勉強熱心なんですよね。
そしてこれまでの取材では、基本的に歯周病は治らない、特に重度の場合は無理という話だったのに、治療が可能だと、そしてきちんと通ってもらえば現状維持もできると!
「ホントですか?ぜひ個人的にまた来させてもらいます」と言って取材を終えました。
歯は抜く必要ないとの診断
そして後日、仕事とはまったく関係なく、イチ患者として受診したわけです。
レントゲンを撮り、口内を診ていただいた結果、診断は、歯の神経の奥に膿が溜まっている根尖性歯周炎。「骨も溶けてないし、別にひどい歯周病じゃないですよ。歯は抜かなくて大丈夫です」とのこと。
www.saiseikai.or.jp
えーっ???なにそれ?地元の先生と全然話が違うやん。でも、歯を抜かなくて済むのは本当によかった、やっぱりこの先生に診てもらってよかった!!!
実は高速をぶっ飛ばして片道1時間もかかる遠方の歯医者さんだったのですが、その後、治療に通いましたよ10回ほど。途中から疲れちゃって電車で通ったので交通費もかなりかかりましたが、今は腫れもなく快適そのもの!
根尖性歯周炎の治療
根尖性歯周炎の治療は、死んでしまった歯髄(歯の神経)をきれいにお掃除する「根管治療」が必要です。私もそれは知識としては知っていたのですが、実際に受けてみると大変!
歯の根の内部の構造は、細くてとても複雑に入り組んでいます。そこをひたすらガリガリと掃除していく(歯の神経は死んでいるので痛みはありません。麻酔も不要でした)のですが、あとで時間を見たら、30分以上が経っていました。とても根気のいる治療です。
口をずっと開けていたので私も顎が痛くなりましたが、先生もとっても大変なんです。一番長かった治療の時に先生から、「疲れたでしょう?」と聞かれたので、「いや、でも先生も大変ですよね?指が・・・」と言ったら、私は特に難しかったと本音のボヤキが出るほどの笑
治療を受けてわかったんですけど、保険内治療だし、こんなのやってたら儲けにならないだろうなぁと。そりゃ抜歯したほうがラクだわ!というか、地元の先生は、その根管治療を行える腕を持っていなかったんじゃないかなと今では疑っています。麻酔も上手だって友だちは言っていたし、とても評判のいい先生なんですけどね。
私が治療してもらった先生は、根管治療について「別に誰でもできますよ」と謙遜なさってましたが、上記の歯科医院のサイトによると、「感染根管治療は非常に難しい治療で、成功率は60~80%程度と言われています」と書いてありました。
その他の不具合もすべて修復
結局、その治療にともない、段差があって違和感があった歯の詰め物も治ったし、ちょっと欠けてたままの前歯も保険内で修復してもらえたし、「もー本当に出会えてよかった!諦めないでよかった!」と思える、今年最高の出会いでした。
保険内で前歯が修復できるなんて、地元の先生は1回も教えてくれなかったし、提案もしてくれなかったですからね・・・。というか、それを先生に聞くことができない私とのコミュニケーションがもう成立してないですよね。だって何を聞いても、こちらの話を全部聞く前に否定されるんだもん。頭のいい人の典型ですよね、自分の知識だけが絶対だという。
いい歯医者さん選びのポイント
まー、いつものことですが、また超個人的な話になってしまったので、最後に、私がいい歯医者さんだと思うポイントを挙げておきますね。
・できるだけ歯を残す診療方針を掲げている
・患者の話をよく聞いてくれる
・治療について納得するまで説明してくれる
・診療をしながら勉強を続けている ←ここ大事!!!
歯科医になるまでに取得した知識・技術だけでは、日進月歩の医療の世界、患者さんに最善の治療を提供できません。専門医・認定医は、いったん取得したら終わりではなく更新が必要となるので、医師選びの目安となるでしょう。スタディグループ等に参加している先生も勉強熱心な証です。
むし歯や歯周病だけでなく、矯正もインプラントも、私が取材を始めた4年前から比べると、ものすごく進化しています。
いまはネットで情報をいくらでも探せるので、少しでも納得できないことがあったら医師の言うことを鵜呑みにせず、他の先生にも意見を求めてみることをおすすめします。
ちなみに、『ガンは自宅で治す!』の著者ムラキテルミさんのブログにも、こんな記事もありましたよ!こっちのほうが短くてわかりやすいという苦笑 なんだかな~
最後に、歯周病について、別の先生から勧められた本です。歯周病って怖いんですよ。単に歯の問題だけじゃなく、糖尿病や脳梗塞、認知症などの全身の重篤な病気や、低体重児出産にも深い関係があることがわかっています。その話はまた今度!
以上参考になれば幸いです。師走のお忙しい中、最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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