ようこそ我が家へ!ご訪問いただき、ありがとうございます!
少しずつ手を入れてきた築40年超の団地セルフリフォーム、実は最後の一部屋(和室)は長い間放置したままでした。子どもたちが小さかったので、2LDKあれば十分暮らせたというのもありますが、その理由は「砂壁」!
砂壁は独特な趣があり、調湿性にも優れているし、全然嫌いではないのですが、古くなった砂壁はボロボロと落ちてきて掃除が大変!
小さい子どもがいると面白がって、ざらざらと触っては落としたりするので、余計剥がれてきてしまいます、、、。赤ちゃんやペットのいる家だと、手についた砂壁を舐めてしまったりしないか気になりますよね。
ボロボロの砂壁をなんとかしたいけど、業者に頼むとお金がかかるしな~という方、居住中の家だと、家具の移動が大変かもしれませんが、そこさえクリアできれば、DIY初心者でも自分で好みの色や素材に塗り直すことができますよ!
不器用な私でもなんとかなったのだから、大丈夫です^^それでは砂壁との格闘の様子をご覧ください~
目次:
砂壁とは。土壁との違い
砂壁は、緑や黄土色など、きれいな色の砂をふのりなどの糊液で練った「塗り壁材」のことです。
似たような言葉に土壁があり、どう違うのか調べてみたところ、土壁とは「日本の和風建築の伝統的な壁の総称」であり、仕上げに土を素材として左官仕上げを施した壁のことを指すらしいです。なので砂壁は、土塗りをする前の状態の壁のことをいうのですね。私もいま初めて知りました(^_^;
砂壁を含めた塗り壁は、湿度を調整する作用に優れているため、ダニやカビの発生を抑制してくれます。また、自然素材を活かした素材であり、ホルムアルデヒドなどの化学物質を吸収する、人にも環境にも優しい壁として、近年、その良さが見直されているとか。
でもそれは、新築の真新しい砂壁ならではですよね~。ボロボロの砂壁は見ているだけでとても哀しい。それに洋室中心の現代のインテリアとはなかなかマッチしないのが難しいところです。
それでは私が実際にやってみた補修法と、使った商品をご紹介します!
補修法(1)砂壁を剥がさず上から塗料を塗る
砂壁はほぼ残っており、深い凹みがいくつかあったあっただけの和室は、砂壁を剥がさずに砂壁の上から珪藻土を塗りました。
下の写真のようにほぼ原型をとどめていないくらい傷んだ砂壁以外は、剥がさずに上から塗料を塗る方法がDIY初心者にはおすすめです。広さや状態にもよりますが、我が家の場合、砂壁を剥がすのは意外と重労働でした^^;(その時の様子は後述します)
大まかな手順は、下記の通りです。
1.砂壁全体をざっと払う
塗料を塗る時に砂が落ちてくると、塗料の中に砂が混じって、きれいに塗れません。最初にほうきで払い、砂や埃を落とします。かなり砂が飛びますので、マスクをお忘れなく。また、強くこするとキリがないので、ざっと全体を撫でるような感じで軽く払って、砂が落ちてこなくなったら大丈夫です。
2.塗料を塗りたくない部分を養生する
柱や木枠など、塗料を塗りたくない部分をマスキングテープと新聞、またはビニール付きマスキングテープでカバーしていきます。このことを養生といいます。この養生が、きれいに仕上げるためにはとても重要なので、塗る時よりも何よりも丁寧に行いましょう。
養生の様子はこちら▼
私が使ったのはこちら▼
3.砂壁の傷や凹みをパテで補修する
砂壁に目立つ傷や凹みがあったら、室内壁補修用のパテで埋め、表面を平らにします。パテはホームセンターやネットで入手可。ヘラで押し込むように塗るのがポイント!
私が使ったのはこちら▼
石膏ボード用ですが、硬く固まるので我が家は穴は全部これでふさいじゃいました(^^;
4.シーラーで砂壁の表面を固める
パテが固まるのを待って(乾くまでの時間は商品によって差がありますので確認してくださいね)、シーラーを塗ります。砂壁の上からそのまま塗料を塗ると、それこそ砂のように塗料をぐんぐん吸い込んで、きれいに塗れないだけでなく、塗料がいくらあっても足りません。
シーラーは、塗料の吸い込み防止やアク止めなどを目的に使われる下塗り剤です。アクとは、塗装して数日経ってから、塗装の表面に部分的に浮き出てくるシミや黄ばみなどのこと。アク止めは砂壁だけでなく、クロスや木材など塗料を塗る際には面倒でも絶対したほうがよいので、どこでも塗れるタイプのシーラーを買っておくと重宝します。とはいえ、砂壁はシーラーもすごい勢いで吸収するので、うちは途中で買い足しに走りました。余ることはないかもしれません笑
まずは隅っこを小さな刷毛で塗り、その後、広い部分はローラーで塗っていきます。シーラーはその名の通りシールのようにベタベタして砂壁が剥がれやすいので、薄めて使用します。
が、砂壁は、水分が多いと今度は崩れやすくなるので、同じ場所を何度もこすらないように、たっぷりめに含ませてローラーを大きく動かして手早く塗りましょう!
表面が乾いてベタベタしなくなったら乾燥した合図。その上からまたシーラーを塗ります。
面倒でも、砂壁の場合は、シーラーは2度塗りしたほうが表面がしっかり固まるので断然塗料がのりやすいです。
私が使ったのはこちら▼
5.その上から塗料を塗る
あとはシーラーを塗ったのと同じ要領で、塗料を塗っていきます。うちの場合は、洋室のクロスの上に塗ったのと同じ珪藻土を塗りました。
私はこの10kgのバケツをホームセンターまで買いに走りましたよ。よく考えたら重いので玄関まで運んでくれるネット購入が便利ですね!最初のお試しや足りない分は、少量サイズもあるので助かりました。
私が使ったのはこちら▼
仕上がりです。写真だとちょっとわかりにくいかもしれませんが、元が砂壁だったとはわからないくらいにはきれいに仕上がっています。ちょっと養生が甘かったのはご愛嬌ということで^^;
最後にちょっとしたアドバイスを。一番右がシーラーを塗った刷毛なのですが、シーラーは時間が経つとガチガチに固まってしまいます。一度固まったシーラーを落とすのはとても大変なので、洗うなら早めに、もしくは使い捨てるつもりで用具は100均等で揃えるのがおすすめです。
補修法(2)砂壁を剥がして漆喰を塗る
難敵だったのはもう一つの和室でした。
お見苦しくて、すみません、、、わかりますでしょうか?この状態。
- 砂壁がそのまま残っている面(左上)
- 砂壁が全部剥がれてコンクリが剥き出しになっている面(左下)
- 砂壁が一部剥がれてカビが生えている面(正面上下)
- 砂壁の表面だけが剥がれている(下の写真)
が、混在しています。アップにするとわかりやすいでしょうか、こんな感じです。
この部屋は凸凹したコンクリ面の面積が一番広く、その凸凹が美しくないので、珪藻土ではなく、少し壁を厚く塗れる漆喰を選びました。
自分で漆喰を練るなんて、もちろんできないので、蓋を開ければすぐ塗れるタイプの漆喰を選びました。
私が使ったのはこちら▼
でもやっぱりコテの扱いは難しい!ローラーで塗る珪藻土のようには簡単には塗れなくて、思い描いていた仕上がりにはなりませんでしたが、それでもまぁ素人なりの味わいがあって、自分的には満足しています。
before
after
ちなみに漆喰に模様をつけるには、コテだけでなく、手やスポンジやローラーなどで模様をつける方法もあるようです。とりあえず表面を塗るのに精一杯で、模様まで頭が周りませんでした^^;
あ、畳との際がきれいにできていないのは、壁の下方に穴が開いていて、パテで補修したため、角がきちんと出ておらず、養生テープをきれいに貼れなかったためです。
やっぱり養生は大切です、、、でも「家具を置けば見えないので大丈夫!」
珪藻土もそうですが、漆喰は特に、塗り終わったら完全に乾燥する前にマスキングテープなどの養生を剥がすことをお忘れなく。乾燥した後は養生が剥がしにくくなりますし、無理に剥がそうとするとマスキングテープ等にくっついて、せっかく塗った漆喰が一部、剥がれてしまうこともあります。
砂壁を落とすのは楽しい。でも大変!
子どもたちには、砂壁を落とすのを手伝ってもらいました。
一部をやり始めたら面白くて、
結局全部剥がすことになったのですが、これは正直、剥がさずに補修したほうがよかった!
というのは、触ると面白いようにするりと剥がせるところだけでなく、壁と砂がしっかりまだくっついていて、剥がすのが大変な部分がかなりあったのです(下の写真)
あとはこの壁はリビングとを仕切る壁なのですが、砂を落としたことで、かなり防音効果が落ちてしまいました。いま、上の子の部屋になっているのですが、コンセントを抜き差しする音がリビングに響きます。
近所迷惑でない時間帯に少しずつ進めて、ここまでするのに実は2週間くらいかかっています。。。
それから落とした砂壁の処理についてですが、想像以上に量が出て重くなります。
私はどのくらいの量が出るのかを知るため、ベランダに溜めておきましたが、少しずつ運ばないと、重いのでゴミ出しの際に苦労します。また、ゴミの取り扱い種別は自治体によって違うようなので、お手数でもお住まいの地域にお問い合わせくださいね。
漆喰は珪藻土とはまた違った味わいとやりがいがあり、漆喰はたった一部屋でしたが、両方をやってみてよかった!と思いました。
お見苦しい写真も多々ある中、最後までお読みいただき、ありがとうございました!
参考記事
壁紙での補修法はこちら▼
アスベストについてはこちら▼
追記:
DIYリフォームから5年が経過し、トイレ・洗面所・クッションフロアのリフォームをプロに頼んだいま思うこと。
私が不器用だというのもありますが、仕上げのきれいさはやはりプロにはかないません。珪藻土は高いし、かかった材料費と手間を考えると、プロに頼んでもトントンだったかなと思っています。
特に忙しい方は、事前にリフォーム会社にも見積もりを取り、材料費や所要時間も考慮に入れてセルフリフォームに取りかかることをおすすめします。
私の場合は果たしてどっちが得だったか?今度きちんと計算して記事にしてみますね!